心の帰還を目指す旅。
時の流れとはいえ、
なんだこの不公平感は…と
モヤモヤがないと言ったら嘘になる。
しかしつまるところ
人は誰しも、本来孤独なものだ。
思い出すのは、今はもうない、幼い日の風景。
私が見た、私の記憶のなかの故郷は、今はもう存在しない。
同じ記憶を持つものもいない。
初めから一人だった気はする。
ただ、初めは、始まりには「場所」があった。
それは今はもう、私の心の中にしかない。
心象風景と言うのだろうか。
私の場所だ。
そうだ、
私はあそこに行かないといけない。あの場所を目指すのがこれからの自分の課題なのだと、フと、感じた。
これから、
人生後半戦、
あの場所を目指す旅、心の帰還に向けた旅が始まったのだ。
これから私は、
私の愛するこの心象風景を目指し、歩き続けることになるだろう。
記憶の中の故郷と同様、人生で起こることはすべて幻のようなものだと思っている。
だから目標の地も、また幻でいいのだ。
それでも歩き続けたい。
歩き続けよう。
探し続けよう。
いつか辿り着くまで。