泣き虫boyクー介。
夜中に『クーーーッ!』て悲鳴が聞こえるから
なんだと思ったら、
クー介が鳴いてた。というか泣いていた・・・。
ヒキガエルって雄しか鳴かない。そもそも、滅多に鳴かない。
よく鳴き声を聞けるのは、繁殖の時。
カエル合戦で、雄が雄に乗っかっちゃうと、下の雄が「自分は雄だよ!どいて〜〜!」って、リリースコーリングをする。
あとは、先に池についた雄が「クックックックッ!」と小さな声で鳴いて、メスを呼んだり。それに呼応するように、近くの雄も「クックックック!」て鳴き出したり。
ご存知ない方多いかもしれないけど、
そりゃあ可愛い声なんですよ。ヒキガエルの声は。
高いピッチでクックック!てね。
あの姿からは想像しづらい、可愛い声!
さて。
うちには今、雄が4匹と雌が2匹いて、そのうち3匹は大型のニホンヒキガエル(ヨシ子さんとヨシ人くんユキ夫くん)、あとの3匹は小ぶりの東京の子で、ニホンヒキガエルとアズマヒキガエルの混血系統(これは私の研究成果で記事にもなってるのでググると出てくる、と思うけどやっぱ研究についての自分のサイトは作るべきだよな、と思った)。
クー介は東京の子のうちの一人で、現メンバーで一番ちっこい。
あんまりクークー鳴くので、クー介って名付けた。ついでにクー介の元カノ(繁殖ペア)はクー子にした。あともう一方の雄はとても静かだから、とりあえずシズ男で。
本当は東京の三人、いえ3匹は、もうリリースするつもりだったのだけど、タイミングを逃してしまった。
それとあまりに泣き虫のクー介が面白いので、
もうちょっと一緒に居ようかな、と思ってる。
それで、
上に書いたように、平常時は、雄もそんなに鳴かない。その証拠というか、クー介以外の雄はほとんど鳴かない。
もちろん、鳴くこともある。ただし、理由がある。
クック!て鳴いてる時は、ほぼ間違いなく、他の個体に乗っかられた時、つまり「どいて!」ていってる時。
他のカエル類はよく鳴いてるけど、あれも雄の「なわばりアピール」。
つまり、鳴くには「理由」があるのだ。
ところが、
うちでは今、よく分からない事態が発生している。
クー介が、なんで鳴いてるのか分からないのだ。
夜中の『クぅううーーーー!』という悲鳴に、何があったのかと驚いた私は、急いでカエルの部屋を覗くと、
・・・何も起こってない。
誰もクー介に重なって乗っかったりしてない。
カエル部屋(というか衣装ケース)は男の子部屋と女の子部屋、と分けてはいるが、これは別に厳密なものではなく、今は男の子の方が多い状況なので、結構適当になってる。
特にクー介の場合は、あんまりしょっちゅう鳴くので、他の大きなニホンヒキ男子と同じところじゃない方がいいかな?と思って女の子部屋にいれてみたり、行ったり来たり状態だ。
ただ、初めこそ、クー介が鳴いてるのは他の大きな雄に乗っかられて困ってるから?と思っていたが、
そういうケースは見た限り、ほとんどなかった。
正直、
クー介が『クぅ〜!』て鳴く原因が、よく分からない。
歩きながら鳴いてる時もあれば、シェルター(寝床)に入りながら鳴いてる時もある。
こんなに理由もなく(あるのかもしれないけどこちらには分からない)鳴く個体は初めて会った。
ちなみに、
人間に捕まえられても「クックぅ!」て鳴く。雌だと声にならない感じで息で鳴く。
だから野外でヒキガエルを見つけたとき、捕まえて鳴いたら雄、静かなら雌、と判断できる。
もちろん、うちの中にいてもそれは同じで、クー介以外も、ヨシ人もユキ夫も、私がガシ!て持ち上げると鳴く。怒った感じで。
でも声がいちばん大きいのは、いちばん体の小さいクー介なのだ。
そして、クー介は捕まえられてなくとも鳴く。
寂しいの?周りに他のカエルがいても?
それとも単なる癖?
もうね、泣き虫としか思えない。
私の膝の上を歩きながら鳴く(笑)↓
どうしてだろう?
クー介なりの、理由があるのかなぁ・・・?
正直、分からない。
これまで名前をつけて、長期的(1年以上)に飼育したヒキガエルは、11匹ほど?
だけど、まだよく分からない。
何しろ、彼らには「個性」があるから。
いやもうね、これには私も大変驚きましたわ。
失礼ながら、カエルに性格というものがあるとは、、、
同じ種類の中で、よ??
雄と雌との差と、個体差、
あります、あります、本当に。ヒト並みにあるのかもしれない、ってくらい・・・
これがいちばんの発見かもしれない。カエルの「パーソナリティ」。
動物を飼うっていうのは、本当に驚きの発見。
クー介という泣き虫との出会いも、
幸運に思う。
今夜も泣くのかな・・・