ゲリオのチャーチルは予想以上にすごかった!
観てよかったわー
ゲリオことゲイリー・オールドマンのウィンストン・チャーチルは、本当に見応えがあった。
すごいね。
この人が天才俳優でなければ誰が天才なのか!
まさにそういう俳優。
今までアカデミー賞を取ってなかったのが不思議なくらいの同業者にファンが多いという玄人好みの俳優、ゲリオさん。
満を持しての本作。「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(ってなんじゃ!?このタイトル...)
原題のがいいっすね「Darkest hour」。簡潔で映画の内容をよく反映してる。つかなんでいつもクソだっせぇ邦題つけるんでしょ?まーわからなくもないけど。盛り過ぎなんだよ。常に。昭和というかバブルというか...ちょっと時代遅れで残念なセンスの人がつけてるんでしょうか?それかわざと?わざとなら客バカにしすぎ。
特殊メイクを手がけた日本人メイクアーティストの辻一弘さんのアカデミー賞も話題になりましたので。特殊メイク、というかメイクと気がつかない凄いクオリティよもー!!!なんていうか、世の中にゃすごい人がいるもんだわ、ってただただ、脱帽ですね。
ゲイリー・オールドマンはもともと好きな俳優だったけど
本作で真骨頂が拝見できて、とても嬉しかったです。感動的なレベルで憑依していて、まるで本物のチャーチルの心の葛藤を再現しているようで、、、
映画自体は、派手なものもない。これに関しちゃあちこち解説や感想落ちてるので。わしゃ割愛すっけど。
徹底抗戦を決断するまでの、チャーチル首相の心理を追うだけのもの。
しかしそれなのに面白い!!!
素人目線で味わったことをありのままに言いますとね;
よく知らなかった、とある歴史上の一コマが
これだけ迷いと葛藤があって、こういう背景で下した「決断」だったんだ!
と
突然、次元が変わってしまった。
言い換えると
ただの歴史の1ページが、自分の中の人生の一幕のように影響を及ぼしだす
そんな体験ができました。
それがまた、大爆発やら大虐殺やらすごいスペクタルシーンによってではなく
ただ一人の人物の心理プロセスに触れたことによって
成されたわけですので、、、ね
そりゃ
これまでの歴史大河ものとは異質ですよ。少なくとも自分にとっては。
演技が上手な人、華のある人、佇まいなだけで惚れ惚れする人・・・
そういう俳優さんはたくさんいる。
だけど
この人の演技は、あまりにもリアルであまりに人間そのもので
なぜか涙が出ます。
凡人や秀才が同じ内容を練習しても、何倍しても、
この人と同じ領域には達しないでしょうね。
ところで最初にゲーリー・オールドマンが強烈な印象を残した作品というと
やはり「レオン」で。あの悪役ノーマンの異常性、今見ても怖いっっす。
だけど観た中で一番好きなのは
ベートーヴェン演じたやつ。
ゲーリー・オールドマンと知らずに鑑賞して、のちに、あれもか!!て驚きましたね。
数ある作曲家ものの中で、一番好きな作品。一番、芸術家のリアリティをありのままに映し出してる。
最後の和解シーン、むちゃくちゃ感動してしまって。今も印象に残っております。。。
不器用な人間の生き様って、なんとも言えないですね。
非常に辛い人生だったろうと思うけど
それでも
良い作品を残せた人は、幸せだと思う。
人間の最も人間らしい部分を表現できる稀有な俳優さん
こういう職業人が好きです。
尊敬します。
しかし何回結婚しとんじゃ!!!